命を救ったシーサー

沖縄のシンボルって何ですかね、首里城?青い海?シーサーはどうでしょう。
赤瓦の屋根の上、門の柱から家を守っていますよ。
ここでクイズです。シーサーのオス・メスあるの知ってます?
門に向かって右、口を開いているのがオス、左側で口を閉じているのがメスだそうですよ。

今回は、シーサーにまつわる、いい話をしましょうか。

豊見城市田頭には“ムラ”を守る石の獅子があります。沖縄でムラという場合は集落・字のことをさすんですよ。
ムラ獅子は通常ムラの入口に置かれるか、ムラの高台に置かれます。
ムラに悪疫(悪い病気)が入ってこないように又、マジムンが入って来ないように守っているんですね。
一番古いのは八重瀬町富盛にある大獅子で、ムラを火事から防ぐためにおかれたそうです。戦火をくぐりぬけて今も残っていますよ。

沖縄戦の弾の跡も残っています。その沖縄戦の時の話です。
住民が隠れている壕にアメリカ軍の戦車がせまり、住民は「もうこれまでか」と思ったら、なぜかアメリカ軍の戦車が先に進まなくなり引き返していったそうです。
不思議に思った住民が調べてみると、何と石のムラ獅子にキャタピラが引っかかり、進まなくなったためだとわかりました。
まさに戦車というヤナムンを追い返したわけですね。住民の命を救ったシーサーです。
このシーサー今も大事に守られていますよ。「命を救ったシーサー」の話でした。

歴史文化コーディネーター 赤瓦ちょーびん

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