風景づくりの考え方
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沖縄県では、ゾーニング*に応じた景観づくりの方向性をイメージしやすくするために、沖縄県の風景を6つに類型し、それぞれの特徴に応じた景観形成の視点についてご説明します。
また、市町村が景観計画を策定する際には、必ずしも類型に基づく必要はなく、それぞれの特性に応じて、よりきめこまかなゾーニングを行うことが望まれます。
1.森林・緑の稜線
目標
* 稜線:山頂と山頂との間に連なる高い部分
取り組み方針
美しい山並みや稜線の風景の保全・回復を図る。
人々にうるおいとやすらぎを与える山並みや緑の稜線をいかした風景の保全・回復を図ります。
“まち”や“むら”のクサティ森や斜面緑地の風景の保全・回復を図る。
ミーニシ(北風)をさえぎるクサティ森となり、また、地滑り地域、急傾斜地崩壊地域、高潮・津波への防波堤となる、“まち”や“むら”を囲む斜面緑地の風景の保全・回復を図ります。
地域の経済活動と調和した森林や緑地の保全・回復を図る。
自然と親しむことのできるエコツーリズムなど、地域間交流を広げ地域の経済活動と調和した森林や緑地の保全・回復を図ります。
主な対象例 | |
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取り組み事例
2.自然海岸
目標
取り組み方針
亜熱帯地域の美しい自然海岸風景の保全・回復を図る。
侵食海浜*の再生や赤土流出防止・下水処理等水質汚染対策・海岸保全施設の改善等に努めるなど、沖縄県の観光・リゾートの魅力の基盤である美しい海岸線をいかした風景の保全・回復を図ります。
*侵食海浜:海や砂浜で,堆積定着する土砂の量が流出する土砂の量を下回り、汀線(波際の境界線)が後退すること。
地域の経済活動と調和した美しい自然海岸の保全・回復を図る。
亜熱帯の海をいかした海浜レクリエーションや各種海洋療法等の健康づくりなど、地域間交流を広げ地域の経済活動と調和した自然海岸の保全・回復を図ります。
主な対象例 | |
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取り組み事例
3.世界遺産周辺
目標
取り組み方針
世界遺産グスク群等からの眺望をいかした風景の保全・回復を図る。
世界遺産の「琉球王国グスク及び関連遺産群」からの歴史的な意味合いや精神文化に関わる大切な眺望をいかした風景の保全・回復を図ります。
世界遺産と調和した周辺まちなみの風景の保全・回復を図る。
世界遺産の「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の保全と世界遺産がもつ雰囲気と調和した統一感のある世界遺産周辺の建造物やまちなみの保全・回復を図ります。
主な対象例 | |
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取り組み事例
4.伝統集落・まちなみ
目標
取り組み方針
伝統集落の風景の保全・回復を図る。
御嶽、拝所、村ガー(湧泉・井戸など)、歴史の道筋、屋敷林、石垣など、厳しい自然の中で風土と共生してきた先人たちの知恵の結晶である伝統集落の風景の保全・回復を図ります。
歴史的まちなみと調和した風景の保全・育成を図る。
市街地内に継承されている歴史的まちなみと調和した風景の保全・育成を図ります。
地域に残る古民家を再生し、活用したまちなみの形成・創出を図る。
地域に残る古民家等については、沖縄らしさを演出する重要な素材でもあり、このような建造物を再生し、活用した風景の形成・創出を図ります。
主な対象事例 | |
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取り組み事例
5.市街地
目標
取り組み方針
地域らしさをいかした統一感のある市街地風景の形成・創出を図る。
亜熱帯の光と風、水、緑に配慮し、住民が愛着を感じ、訪れる人々がくつろぎを感じる地域らしさをいかした統一感のある市街地風景の形成・創出を図ります。
多様な緑の創出による、うるおいのある市街地風景の形成・創出を図る。
市街地内外の緑地を保全・育成するとともに、建築物の壁面緑化や屋上緑化、公共施設の緑化、街路樹裁等による緑豊かで潤いのある市街地風景の形成・創出を図ります。
歩いて心地よい個性のある市街地空間の形成・創出を図る。
地区計画の導入や電線類地中化、タウンカラーの制定、緑陰樹の確保、ストリート・ファニチュア(ベンチや外灯などの街路備品)の設置、屋外広告物のルール化等によりデザイン性の優れた、歩いて楽しい個性のある市街地景観の形成・創出を図ります。
主な対象例 | |
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取り組み事例
6.農村
目標
取り組み方針
農地・緑地の文化的風土景観が維持できる農村風景の保全・育成を図る。
そこに暮らす人々の営みがつくりだす農地・緑地の文化風土景観が維持できる農村風景・田園風景の育成・回復を図ります。
農地・緑地が持つ多面的な機能をいかした農村風景の保全・育成を図る。
農地・緑地が有する地域の個性や水源涵養*、防災、環境形成等の多面的な機能をいかした風景の育成・回復を図ります。
* 水源涵養:森林の土壌が降水を溜めこみ、河川へ流れ込む水の量をやわらげて、川の流量を安定させる機能
主な対象事例 | |
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